時間の累計方法
エクセルを使用した時間の計算方法をご紹介します。
時間を累計してくと24時間以上になった場合は、25時間、26時間と表記してほしいですが、普通にSUMをしただけでは、エクセルは「24:00」を「24時(24:00)」と認識し、25時間の表示を「25:00=1時(1:00)」や、26時間を「26:00=2時(2:00)」と表示してしまいます。
50時間でも100時間でも、きちんと「50時間」や「100時間」と表示して欲しいので、累計が24時間以上になっても正しく表示させる方法をご紹介します。
練習用エクセルファイルを用意したので、必要な方は下記よりダウンロードしてくださいね。
時刻のシリアル値
エクセルで時間(時刻)を扱う際は、時刻のシリアル値を理解しておく必要があります。
エクセルは時刻を数値で認識します。そして24時間で「1」と定義します。
なので1時間は「1÷24」で0.0417となります。これが時刻のシリアル値です。
時間 | シリアル値 |
---|---|
24時間 | 1 |
12時間 | 0.5 |
1時間 | 0.0417 |
詳しくは関連記事:日付・時刻が数値になる原因と解消方法の
時刻のシリアル値の項目を確認してね
時間の計算
時刻のシリアル値について理解できたら、練習用ファイルを使用して時間の計算をしてみましょう。
時間の引き算
練習用ファイルには勤怠管理を想定しています。
C列に出勤時間、D列に退勤時間、E列に取得した休憩時間とあります。
そしてF列にその日の実働時間を表示する項目があるので、ここに引き算を使った計算式を入れます。
計算式は【退勤時間】-【出勤時間】-【休憩時間】と入力します。
すると、その日の労働時間合計が出ます。
後は最終日までオートフィルで数式を反映させれば良いだけですが、この表では土日がグレーに色付けされているので、フィルハンドルのダブルクリックなどで通常のオートフィルを行うと書式もコピーされてしまいグレーの色付けが消えてしまいます。
そのため、オートフィルで反映させる場合は、書式なしオートフィルにするよう注意が必要です。もしくは書式なしオートフィルでなくても、数式のみコピーなど他の方法でもOKです!
勤怠管理の表をテーブル化しておくと計算式も分かりやすく
あとで計算式をコピーする必要もないので、これが一番オススメです!
関連記事:テーブル機能の基本的な使い方と解除方法
- 勤怠管理の表をテーブル化したイメージ
時間の足し算
時間の足し算では練習用ファイルの休憩列を使って1ヶ月の合計を出してみましょう。
E33セルにSUM関数を入れ、合計範囲はE2:E32を選択します。
最後に Enter を押せば1ヶ月の休憩時間の合計が出ました。
24時間以上の足し算
24時間以上の足し算では練習用ファイルの労働合計列を使って1ヶ月の労働合計を出してみましょう。
まずはF33セルに普通にSUM関数を入れてみましょう。
最後に Enter を押せば結果は出ましたが、正しい計算結果が表示されていません。
これは冒頭でお伝えしたように、エクセルは何も指示をしなければ「24:00」を「24時(24:00)」と認識し、25時間の表示を「25:00=1時(1:00)」や、26時間を「26:00=2時(2:00)」と表示してしまいます。
本来であれば1ヶ月の合計である「182:46:00」と表示されなくてはいけないのに、24時間以上になると表示が0時間に戻ってしまい、結果的にに「14:46」と正しい表示がされませんでした。
このように24時間以上の合計を出す場合は、事前にセルの書式設定をしてあげる必要があります。
まず、合計時間を出すセルであるF33をクリックして、セルの書式設定のダイアログボックスを出します。
続けて表示形式のタブを開いて、左側の分類の一番下にある「ユーザー定義」を選択し、右側の種類の中から[h]:mm:ssとなっているものを選択します。
サンプルに現在の書式設定で、実際にどう見えるかプレビューが出ているので確認しましょう。
今回の勤怠管理シートは「hh:mm」の形式で秒数の表示は不要なので、種類の下にあるテキストボックス内の[h]:mm:ssを[h]:mmに変更してあげましょう。
最後にOKを押してセルの書式設定のダイアログボックスを閉じてあげれば、正しい表示に変わったことが確認できます。
24時間を超える可能性があるときは事前に書式設定をしておくと安心です
まとめ
時間の累計は勤怠管理などで使用する機会が多いと思うので、この機会にぜひマスターしておきましょう。
動画でもご紹介していますので、動画を見ながら操作を確認したい方は下記からどうぞ!
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