セルの書式設定_フォント
エクセルを使用していると書式設定という言葉をよく聞くと思います。
簡単に言うと、エクセルを見やすくするためにフォントの大きさや色を変更したり、表に罫線を入れたり、数字を自動でカンマ区切りにする、マイナスは赤字にするなどを書式設定と言います。
書式にはいくつか種類がありますが、まず最初に覚えるべき基本的な書式が5つあります。
表示形式・配置・フォント・罫線・塗りつぶし、この5つが基本の書式設定となります。
ここでは基本の5つの書式設定のうちフォントについて学習します。
フォントとは
フォントとはエクセルに限らず、パソコン上で入力する文字の書体の総称と思っていただいて良いと思います。
このフォントには書体の種類であるフォント名、太さや斜体などを表すフォントスタイル、文字の大きさを示すフォントサイズ、色の指定をするフォントカラーがあります。
それぞれ順番に見ていきましょう。
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フォント名
フォントには日本語書体と欧文書体があり、それぞれたくさんの書体があります。
そのそれぞれの書体についている名前がフォント名です。
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- 日本語書体
漢字、ひらがな、カタカナを含む書体 - 欧文書体
英数字で構成される書体
Excel2019以降、何も設定変更をしなければ、デフォルトフォントは游ゴシックになっています。
現在のフォント名はリボンメニューのホームタブを開いて、フォントメニューの中にあるフォント名の位置で確認ができます。
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リボンメニューから設定
フォントを変更したい場合、リボンメニューから簡単に変更可能です。
フォント変更したいセルを選択した状態で、ホームタブをクリックし、フォントメニューにあるフォント名のプルダウンをクリックし、変更したいフォントを選択します。
候補のフォント名にマウスオーバー(フォント名の上にマウスカーソルを合わせる)すると、フォント変更の対象セルにある文字列がマウスオーバーしたフォント名に変わるので、どのフォントにするか迷っていても、順番にマウスオーバーさせていけばOKです。
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変更するフォントが決まったら、そのフォント名をクリックすればフォント変更は完了です。
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書式設定のダイアログボックスから設定
セルの書式設定のダイアログボックスからも設定が可能です。
フォントを変更したいセル(B2セル)を選択した状態で、マウスを右クリックすると下の画像のような一覧が表示されるので、セルの書式設定をクリックします。
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すると、セルの書式設定というダイアログボックスが出てきますので、左から3つ目のフォントのタブを開き、左側にある【フォント名】のすぐ下にある四角いボックス内から設定したいフォント名を選びます。ボックスの右側にスクロールバーがあるので、ここを動かすとすべてのフォント名が閲覧できます。
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最後にOKを押せばフォント名の変更完了です。
フォントスタイル
フォントスタイルは標準・太字・斜体・太字斜体の4種類となり、普通に入力した場合は標準設定となっています。
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リボンメニューから簡易設定
フォントスタイルを変更したい場合、リボンメニューから簡単に変更可能です。
フォントスタイルを変更したいセルを選択した状態で、ホームタブをクリックし、フォントメニューにあるフォントスタイルのアイコンをクリックし、変更したいフォントスタイルを選択します。ここでは太字を選択してみます。
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フォントスタイルのアイコンが凹んだような表示になり、選択したA2セルにフォントスタイル・太字の書式が設定されました。もう一度同じアイコンを押すとフォントスタイル・太字が解除され、標準書式に戻ります。
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書式設定のダイアログボックスから詳細設定
フォントスタイルの場合も、フォント名の変更と同様にセルの書式設定のダイアログボックスを開きます。
左から3つ目のフォントのタブを開き、上段真ん中にある四角いボックス内から設定したいフォントスタイルを選びます。
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最後にOKを押せばフォントスタイルの設定完了です。
フォントサイズ
フォントサイズでは入力したフォントのサイズを変更できます。
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リボンメニューから簡易設定
フォントサイズを変更したい場合、リボンメニューから簡単に変更可能です。
フォントサイズを変更したいセルを選択した状態で、ホームタブをクリックし、フォントメニューにあるフォントサイズのプルダウンをクリックし、設定したいフォントサイズの数字を選択するとフォントサイズの変更完了です。

書式設定のダイアログボックスから詳細設定
フォントサイズの場合も、フォント名の変更と同様にセルの書式設定のダイアログボックスを開きます。
左から3つ目のフォントのタブを開き、一番右側にある四角いボックス内から設定したいフォントサイズを選びます。

最後にOKを押せばフォントサイズの設定完了です。
フォントカラー
フォントカラーでは入力したフォントの色を変更できます。
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リボンメニューから簡易設定
フォントカラーを変更したい場合、リボンメニューから簡単に変更可能です。
フォントカラーを変更したいセルを選択した状態で、ホームタブをクリックし、フォントメニューにあるフォントカラーのプルダウンをクリックし、設定したいフォントカラー選択するとフォントカラーの変更完了です。
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書式設定のダイアログボックスから詳細設定
フォントカラーの場合も、フォント名の変更と同様にセルの書式設定のダイアログボックスを開きます。
左から3つ目のフォントのタブを開き、中ほどにある色のプルダウンをクリックし、変更したい色を選択すれば完了です。
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下線
下線はそのままですが、アンダーラインです。この下線(アンダーライン)には下線・二重下線・下線(会計)・二重下線(会計)の4種類あります。
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- 下線
入力された値の下のみに一本の線が引かれます。 - 二重下線
入力された値の下のみに二本の線が引かれます。 - 下線(会計)
値が入力されているセルいっぱいに一本の線が引かれます。
値と下線の間には、値が見やすいように少し隙間が空いています。 - 二重下線(会計)
値が入力されているセルいっぱいに二本の線が引かれます。
値と下線の間には、値が見やすいように少し隙間が空いています。
リボンメニューから簡易設定
下線を設定したい場合、通常下線のみリボンメニューから設定が可能です。
下線を引きたいセルを選択した状態で、ホームタブをクリックし、フォントメニューにある下線のアイコンをクリックすると下線が引けます。
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二重下線の場合は下線アイコンの右にある小さな下向き矢印をクリックしてください。
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セル内の値の一部だけに下線を引きたい場合は、セルを選択するのではなく、下線を引きたい文字だけを選択した状態で下線を引くと、その値だけに下線を引くことが可能です。
B2セルの「あいう」のうち「い」だけに下線を引きたい場合、対象セルをダブルクリック、もしくは F2 キーを押して「い」だけを選択した状態で下線を引きます。ここでは二重下線を引いてみましょう。
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「い」だけに二重下線が引けました。
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下線・二重下線のどちらの場合も、消したい場合は消したいセルを選択した状態で、先ほどと同じく下線のアイコンをクリックすると下線の書式設定は解除されます。

ただし、下線(会計)と二重下線(会計)はリボンメニューから直接設定はできませんが、繰り返しと同様にリボンメニューからセルの書式設定のダイアログボックスを開くことが可能です。
書式設定のダイアログボックスから詳細設定
下線の場合も、フォント名の変更と同様にセルの書式設定のダイアログボックスを開きます。
左から3つ目のフォントのタブを開き、左中ほどにある下線のプルダウンをクリックし、設定したい下線を選択します。
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最後にOKを押せば、下線を引くことができました。
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文字飾り
文字飾りには取り消し線・上付き・下付きの3種類があります。
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まずは取り消し線を見てみたいと思います。
取り消し線
取り消し線は、そのままですが、入力した値に取り消し線を引く書式設定です。
入力した値を delete で削除するのではなく、そのまま値を残した状態で取り消し線を引きたいときに使用します。
リボンメニューから簡易設定
取り消し線はリボンメニューから直接設定はできませんが、繰り返しと同様にリボンメニューからセルの書式設定のダイアログボックスを開くことが可能です。
書式設定のダイアログボックスから詳細設定
取り消し線の場合も、フォント名の変更と同様にセルの書式設定のダイアログボックスを開きます。
左から3つ目のフォントのタブを開き、左一番下にある文字飾りの中にある取り消し線にレ点チェックを入れます。
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最後にOKを押せば、選択したセル内の値に取り消し線が引かれます。
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セル内の値の一部だけに取り消し線を引きたい場合は、セルを選択するのではなく、取り消し線を引きたい文字だけを選択した状態で書式を設定すると、その値だけに取り消し線を引くことが可能です。
上付き文字・下付き文字
上付き文字・下付き文字については書式設定で表示する方法と、環境依存文字で表示する方法があります。
自分しか閲覧しない個人的なファイル、確実に同じ環境下で使用することが分かっている、などでない限りは環境依存文字の使用は控えるのがマナーです。
機種依存文字(platform dependent characters)とは、コンピュータの機種やオペレーティングシステム(OS)などの環境が変わると正しく表示されないことがある文字のこと。よく言われるものとして丸囲み数字や括弧囲み文字、ローマ数字、元号、単位、通貨記号、数学記号、半角カタカナ、一部の使用頻度の低い漢字などがある。
書式設定と環境依存文字で並べてみると、ほぼ同じように見えます。
では、それぞれの違いを見ていきましょう。
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- 書式設定
見た目は「2」が下付き文字になっていますが、数式バーを見ると「2」は通常入力された文字列と同じように入力されています。あくまでも見た目だけ下付き文字になっていて、実際には通常入力となります。
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- 環境依存文字
数式バーの表示も見た目と同様に「2」が小さく表示されています。実際の入力も見た目と同じであることが分かります。しかし、この「2」は環境依存文字となり、ファイルを使用する環境によっては正しく表示されない可能性があります。
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書式設定と環境依存文字の違いが分かったところで、書式設定での上付き文字・下付き文字の設定方法に移ります。
リボンメニューから簡易設定
上付き・下付きはリボンメニューから直接設定はできませんが、繰り返しと同様にリボンメニューからセルの書式設定のダイアログボックスを開くことが可能です。
書式設定のダイアログボックスから詳細設定
上付き・下付きの場合も、フォント名の変更と同様にセルの書式設定のダイアログボックスを開きます。
左から3つ目のフォントのタブを開き、左一番下にある文字飾りの中にある上付き・下付きの設定したい方にレ点チェックを入れます。今回はA2セルの「2」を下付き文字に設定します。
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セルを選択するのではなく、上付き・下付きの書式設定をしたい文字だけを選択します。
最後にOKを押せば、「2」だけ下付き文字になりました。
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上付きの場合も同様に、設定したい文字だけを選択した状態でセルの書式設定のダイアログボックスを開き、文字飾りの中にある上付き文字に設定します。
まとめ
フォントの書式設定をご紹介しました。
かなり長くなってしまいましたが、セルの書式設定は最初にしっかり押さえておく方が後の学習がスムーズに進むので、是非マスターしておきましょう!
動画でもご紹介していますので、動画を見ながら操作を確認したい方は下記からどうぞ!

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