EXACT関数とは
EXACT関数は2つのデータを比較して同一のものか否か判定してくれる関数になります。
例えば住所やメールアドレス、パスワード、大量データのチェック、試験の採点など同一かどうか判定が大変なものって結構ありますよね。
そういう時に、このEXACT関数を使用すれば、比較データが同一であればTRUEを、同一でない場合はFALSEを返してくれます。
実務において、チェック作業は発生しやすいタスクでもあるので、是非この機会に覚えておきましょう!
練習用エクセルファイルを用意したので、必要な方は下記よりダウンロードしてくださいね。
EXACT関数の基本的な使い方
EXACT関数の基本的な使い方についてご紹介します。
練習用ファイル「基本のチェック」シートを使用します
A列のデータとB列のデータが同一か確認します。
メールアドレスや電話番号などは、目視確認だけだと見落としがちなのでEXACT関数でチェックしていきます。
A列とB列の値が同一かどうかC列にチェック結果を入れる仕様になっていますので、C2セルにEXACT関数を入れていきましょう。
= ex と入れると候補が上がってくるので、EXACT関数を選択したらキーボードの Tab キーを押して使用する関数を確定させます。
まず最初に第1引数を入力します。
第1引数は文字列1で、比較対象セル番地を指定します。
今回はA列とB列の比較なので「A2」と入力するかA2セルを選択します。
第1引数を入力したらカンマ , を打って第2引数を入力します。
第2引数は文字列2で、もう一つの比較対象セル番地を指定します。
第1引数でA列を指定したので、次は「B2」と入力するかB2セルを選択します。
最後にカッコを閉じて Enter を押して関数を完成させましょう。
C2セルにTRUEが返ってきたので、A2セルとB2セルは完全一致した値 = 同一の値であることが確認できました。
このままオートフィルで最終行まで関数を反映させましょう。
すると4行目のチェック結果がFALSEになっているので、A4セルとB4セルの値は同一でないことが分かります。
よく見るとB4セルのアカウント名の最後にA4セルにはない「.」が入っています。
これを修正してあげると、C4セルのチェック結果は他と同じようにTRUEが返ってきました。
このように第1引数と第2引数に比較したい値が入っているセル番地を入れることで、同一のものか判定してくれる便利な関数になります。
EXACT関数の基本的な使い方が理解できたところで、応用として他の使い方も見ていきましょう。
単に「=引数1=引数2」 と書いてもTRUE・FALSEを返してくれますが完全一致ではなく、
アルファベットの大文字と小文字が混在している場合、大文字と小文字を区別せずTRUEが返ってきますが、EXACT関数では大文字と小文字は区別するのでFALSEが返ってきます。
アルファベッドの大文字・小文字を区別してもらっては困る場合以外は、より正確なEXACT関数を使用することをお勧めします。
=EXACT(比較対象セル番地1,比較対象セル番地2)
=EXACT(A2,B2)
パスワードの整合性をチェックする
パスワードの整合性をチェックする方法をご紹介します。
練習用ファイル「パスワード等のチェック」シートを使用します
A列に対象のサイト名やファイル名が入っていて、B列にID、C列にPWが入っています。D列にチェック用のPWを入力するセルがあって、最後にE列にチェックセルがあります。
サイトによっては何回か間違うとロックがかかってしまうことがあるので、パスワードに間違いがないか不安がある場合は、サイトで試さずにここで試すと良いですね。
パスワード等は常に表示させるとセキュリティの問題があるので非表示になっている場合もあるので、同様に見た目には非表示になっていますが、実際にはパスワードは入力されています。
セルの値と数式バーの値を非表示にする方法の記事は準備中です。
動画があるので、詳細を知りたいという方は下記動画をご覧ください。
では最初にチェックセルにEXACT関数を入れていきましょう。
= ex と入れると候補が上がってくるので、EXACT関数を選択したらキーボードの Tab キーを押して使用する関数を確定させます
まず最初に第1引数を入力します。
第1引数は文字列1で、比較対象セル番地を指定します。
今回はC2セルとD2セルの比較なので「C2」と入力するかC2セルを選択します。
第1引数を入力したらカンマ , を打って第2引数を入力します。
第2引数は文字列2で、もう一つの比較対象セル番地を指定します。
第1引数でC2セルを指定したので、次は「D2」と入力するかD2セルを選択します。
最後にカッコを閉じて Enter を押して関数を完成させましょう。
まだD2セルに何も入れていないため、C2セルのパスワードとD2セルの空欄セルを比較しているのでFALSEが返ってきました。
一度だけのチェックではなく、ツールとして使いまわす予定がある場合は、IF関数と一緒に組むことでD2セルに何も入っていない場合はE2セルにも何も表示させないようにすることも可能です。
ではD2セルにパスワードを入力してみましょう。
今回C2セルに入力してあるパスワードは「12345678」なので、同様に入力します。
最後に Enter を押してパスワード入力を終了させましょう。
チェックセルがTRUEに変わりました。
TRUEなので、C2セルのパスワードとD2セルのパスワードは同一ということになります。
今回の例題のように、セルには何も入っていないように見えたり、「***」などで伏字にしていたとしても、見た目の問題で実際には入力されているため、EXACT関数は正しく機能します。
大量データの整合性チェック
大量データの整合性をチェックする場合をご紹介します。
練習用ファイル「大量データのチェック」シートと「在庫管理」シートを使用します
今回は2つのシートを使用して、棚卸のイメージで対応していきます。
「大量データのチェック」シートのC列に実際にある在庫数である実棚数を入力し、その実棚数とデータ上の在庫数である「在庫管理」シートC列の在庫数が同一がチェックしていきます。
最初のシートには実際の棚卸数を入力していきます。
今回は練習なので「在庫管理」シートのC2セルから最終行までをコピーして「大量データのチェック」シートC2セルに貼付しますが、実際には実棚数を入力してください。
次にD2セルにEXACT関数を入れていきます。
= ex と入れると候補が上がってくるので、EXACT関数を選択したらキーボードの Tab キーを押して使用する関数を確定させます。
まず最初に第1引数を入力します。
第1引数は文字列1で、比較対象セル番地を指定します。
今回は「大量データのチェック」シートC列の実棚数と「在庫管理」シートC列のデータ上の在庫数の比較なので、まずはそのままC2セルを選択します。
第1引数を入力したらカンマ , を打って第2引数を入力します。
第2引数は文字列2で、もう一つの比較対象セル番地を指定します。
第1引数でC2セルを指定したので、次は「在庫管理」シートのC2セルを選択します。
最後にカッコを閉じて Enter を押して関数を完成させましょう。
最後にD2セルの右下角にある緑の■(フィルハンドル)をダブルクリックしてオートフィルで最終行まで数式をコピーすれば完成です。
数が多いのでFALSEがあるかはフィルターで確認していきましょう。
フィルター結果にはTRUEしかないので、「大量データのチェック」シートC列の実棚数と「在庫管理」シートC列のデータ上の在庫数のは全て一致していることが分かりました。
フィルター機能について詳細を知りたいという方はフィルター機能の基本ページをご確認ください。また動画は下記からご覧いただけます。
では、あえてC2セルの実棚数を「63」にしてみるとD2セルの結果がFALSEに変わりました。
フィルター結果を見ると、FALSEとTRUEがあるので、こういう場合はFALSEだけにチェックを入れてOKを押すと、下の方や飛び飛びに複数あってもFALSEだけを絞って表示してくれるので便利です。
試験問題の採点など
試験問題の採点を想定したものをご紹介していきます。
練習用ファイル「試験の採点」シートと「試験の答案」シートを使用します
今回は2つのシートを使用して、試験問題の採点のイメージで対応していきます。
「試験の採点」シートのB列に正解が入力されています。この正解と「試験の答案」シートB列の答案を比較し、最終的にE2セルに点数を表示させます。
「試験の採点」シートのC2セルにEXACT関数を入れていきます。
= ex と入れると候補が上がってくるので、EXACT関数を選択したらキーボードの Tab キーを押して使用する関数を確定させます。
まず最初に第1引数を入力します。
第1引数は文字列1で、比較対象セル番地を指定します。
今回は「試験の採点」シートB列の正解と「試験の答案」シートB列答案の比較なので、まずはそのままB2セルを選択します。
第1引数を入力したらカンマ , を打って第2引数を入力します。
第2引数は文字列2で、もう一つの比較対象セル番地を指定します。
第1引数でB2セルを指定したので、次は「試験の答案」シートのB2セルを選択します。
最後にカッコを閉じて Enter を押して関数を完成させましょう。
最後にC2セルの右下角にある緑の■(フィルハンドル)をダブルクリックしてオートフィルで最終行まで数式をコピーすれば完成です。
問2の回答が間違っているので、C3セルの採点はFALSEが返ってきました。
E2セルにはTRUEの数を数えるCOUNTIF関数が入っているので、10問中9個の正解(TRUE)のため9点と表示されています。
COUNTIF関数の記事は準備中です。
動画があるので、詳細を知りたいという方は下記動画をご覧ください。
まとめ
EXACT関数の使用方法と使用実例をいくつかご紹介しましたが、他にもいろいろな使用方法があって、なかなか重宝する関数なので、是非この機会にマスターしてくださいね。
動画でもご紹介していますので、ぜひ動画も確認しながらマスターして下さい。
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